017のネタ帳

ポケモン二次創作ネタとかが多いです。

海首の話

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 今でこそかわいいポケモンとして広く認知されている種族であっても、生物学などの学問が体系化されていない、生態などが研究されていなかった時期においては不気味な存在として扱われていた時があった。そんなポケモンの一種がホウエン地方の一部などに生息する「タマザラシ」である。

 玉のような丸い身体に顔がついている生物的にはアンバランスなその姿は、見ようによっては生首であるとか髑髏を連想させたらしい。

 事実、昔の文献などにはタマザラシを海首などと記載しているものがあり、海の生物というよりは妖怪的な扱いであった。タマザラシを鼻の上でくるくると回すトドグラーの姿は現代人から見ればほほえましいが、鼻の上で回るそれが髑髏であるとか生首であるという風に考えると途端に不気味な光景になってくる。

 古くから海には魔物が住むなどというが、タマザラシが生首扱いされたのにはホウエンの歴史的事件も背景にあったようだ。

 ニューキンセツの南、シマバラ・アマクサと呼ばれた地域ではその昔、領主からの重い年貢や過酷なに絶えかねて百姓達が反乱を起こした事があった。彼らの多くは現在のカロス地方などを擁する西欧の宗教の信徒であったという。

 島々の中にあった城の一つにたてこもった人々は一万にもなると云われ数ヶ月に渡り戦い続けたが、幕府軍の十万を越える軍勢を前にしてついに全滅する。乱を主導したとみなされた者達の多くは首を斬られて晒された後にシマバラ・アマクサの海に投げ捨てられたという。

 このような背景があった為に、海に投げ捨てられた首が海首として戻ってきたのがタマザラシではないか、という風に人々は考えたわけである。彼らはタマザラシの毛皮の下には人の首が入っていると考えた。

 そして、その進化系であるトドグラートドゼルガの皮の中には人一人が丸々入っていると考えた。乱の鎮圧の際に身体を失った首が海で育ち、失った身体を取り戻したのだと。
 殊にトドゼルガなどはなかなか凶暴そうな面構えをしているから、乱で海にうち捨てられた人の怨念が宿っているなどと考えたかもしれない。タマザラシが海首などと呼ばれたのに対し、トドグラートドゼルガは時に鯔人(トドビト)などと呼ばれた。

 そうして首の状態から身体を取り戻した彼らには、時間が経つにつれて別の伝説が付随するようになる。潮がもっとも引く日の夜には彼らは鯔の皮を脱ぎ、浜辺に上がると人の姿になって踊る。その舞踊はホウエンのそれではなく、海の向こうから伝わった異教のそれであるという。そうしてまた日が昇る頃には鯔の皮を着て海に戻っていく。

 海の幸をたっぷりと身体に蓄えた彼らの容姿は美しく、偶然にその現場に居合わせた男が鯔人の皮を取り上げてしまった為に、海に戻れなくなった鯔人の女が泣く泣く男の妻になった、という話も伝わっている。鯔人の女は男との間に何人かの子を設けるが、ある日、末の子の口ずさむ歌から夫が隠した鯔の皮の行方を知り、皮を被って海に戻っていく。また、鯔人の男が殿様の妻を寝取る、という話もある。

 余談だが、海首の伝説のルーツと思われるシマバラ・アマクサの乱の鎮圧後、領民に重い税を課して、乱を発生させる原因を作ったとして領主もまた斬首となっている。もしかしたら領主の首もまた海首となって、ホウエンの海を彷徨ったのかもしれない。となるとその子孫が誰かのポケモンとしてボールの中に収まっている、なんて事もあるのかもしれない……。

 

ウインディの民俗学

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 残月の光をたよりに林中の草地を通って行った時、果して一匹の大唐犬(おおからいぬ)が叢の中から躍り出た。大唐犬は、あわやエンサンに躍りかかるかと見えたが、忽たちまち身を飜ひるがえして、元の叢に隠れた。叢の中から人間の声で「あぶないところだった」と繰返し呟つぶやくのが聞えた。その声にエンサンは聞き憶おぼえがあった。驚懼の中にも、彼は咄嗟とっさに思いあたって、叫んだ。「その声は、我が友、李徴子ではないか?」
 叢の中からは、暫しばらく返辞が無かった。しのび泣きかと思われる微かすかな声が時々洩もれるばかりである。ややあって、低い声が答えた。「如何にも自分は隴西の李徴である」と。

 

これは最も有名なウインディ小説の一節である。が、子供達は旅立ってしまうので高校で読む人が減っているという。今日はそんなウインディについての民俗を紹介しよう。

 

 物語としてのウインディは前述した山月記のほかには以下が有名である。

 

 そう遠くない昔の事だ。とあるガーディが大学教授に大変可愛がって育てられた。教授が出かける時はガーディは駅まで送ったという。ところが教授が急死、その死を受け入れられないガーディは毎日駅で教授の帰りを待った。

 ある時どこかから炎の石を拾ってきたのか、はたまた誰かがやったのかウインディになった。ウインディになっても相変わらず駅に通い続け、新聞記事になって世間を騒がせたりもした。駅通いは彼が死ぬまで続いたという。

 現在はそこにウインディの等身大銅像が立ち、待ち合わせスポットになっている。大変大きいのでよく目立つ。

ウインディは後に剥製が作られている。国立タマムシ科学博物館にあるのがそれだ。

 ちなみにウインディの名前はハチと言う。「忠犬ハチ公」というタイトルで何度か映画化もされている。

 

  そしてウインディは呪術的側面からも重要な位置を占める。

 なにしろ進化前のガーディの雌雄一対の石像は神社の守護社の定番である。

 

 正月などに見られる獅子舞はウインディを模した獅子の頭を先端に布の中に二人が入って舞われるもので、正月などに披露される伝統芸能である。獅子に頭を噛まれると良いことかあるた云われる。噛み付くとは「神憑く」とも読むことができ、一種の神懸かりの儀式てあるとも考えられる。

 

 また一部地域の首領民俗には本物のウインディの骨を使い、我が子の頭を噛ませるという風習が残っている。これもウインディの強さを取り入れる、丈夫に育つなどの意味が込められており、「神憑く」の実践と言えるだろう。ウインディの霊を憑かせ、強い男にしようというわけだ。

 

 中国では魔除けのお札にウインディが描かれているという話はわが国にもよく知られており、時々学校やトレーナー間で流行る質の悪い噂や呪いから身を守るため、神社や雑貨屋でウインディの印刷されたグッズを買い求める若者は多い。最近は通信機器やそのカバーにステッカーを貼るのが流行りだ。

 

 ところで最近チルッターでウインディアイコンのアルファチルッタラーが炎上した案件があった。ウインディアイコンだけに炎上などと揶揄されたものだが、魔除け効果は発動しなかったのか。おそらく人の怒りや悪意やマウンティングしたい気持ちは「魔」なんかよりずっと強いから防げないのであろう。

 

 

ゾロアークの民俗学

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 ゾロアークは歌舞伎に多大な影響を与えたポケモンである。初代團十郎は師匠を失った失意の中、ゾロアークの幻影舞台を見て奮起、その顔の模様を模し、隈取りをした初めての役者だったと云われる。そんなゾロアークは歌舞伎役者の間では神聖視され、悪狐のようだは褒め言葉だった。

 男が女を演じる女形はまさにゾロアークと言えるだろう。さる女形の役者は実際の顔を決して見させずに売り出した為、本当のゾロアークなのではないかと噂され、そんな悪狐役者を一目見てやろうと芝居小屋に大勢の人々が詰めかけた。ゾロアーク姿の浮世絵も多数刷られたという。

 悪狐の赤い隈取りを歌舞伎役者がメイクに取り入れたという話は有名だ。両者の関わりは深く、様々なエピソードがある。例えば襲名の祝いの品の中に悪狐からの届け物があるとその役者は江戸一番の千両役者になると云われる。悪狐からの贈り物は黒狐(ゾロア)が化けているため、尻尾が生えている、という。

 そのため、襲名の祝いの品には皆、黒い尻尾をつけて贈るようになった。襲名披露公演の折には、先っぽに赤い色のついた黒い尻尾を生やした品がいくつも並ぶという。

 さて、化けるといえばキュウコンなども得意とされるが、化ける事に関してはゾロアークのほうが格上だと言われている。

 それはなぜか? ゾロアークには尻尾がない為だ。
 「今まで隠していた実態が現れる」事をよく「尻尾を見せる」と表現するが、決して尻尾を見せないのがゾロアークなのである。

 昔、ゾロアークキュウコンが同じ人間に化けて化け比べを行ったが、互いに酒を飲んだ時に酔ったキュウコンは尻尾を出してしまい、ゾロアークが勝ったと云われている。故にまだ尻尾があるゾロアは半人前だと言えるのだ。

黒絵筆のドーブルの話

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 図工の時間が嫌いだった。
 家は貧乏だから僕は絵の具を持っていない。
 物のない時代、兄弟の一番上だった僕には兄弟からのお下がりなんてものもなくて、絵を並んで描くような友達もいなかった。
 だから写生する絵はいつも鉛筆の黒一色だった。
 先生はそれで許してくれたけれど、ずっと笑われている気がしていた。
 写生の時間、絵をほっぽり出して学校を飛び出した。
 けど行くあてもなくて僕は神社の賽銭箱の横にうずくまって泣いていた。

 あのドーブルが現れたのは、そんな時だった。

 境内のどこからか現れたそいつは水墨画から飛び出したみたいななりで、瞳と口の中以外は白黒の活動写真みたいな体色で、絵筆でもある尻尾の毛先は黒だった。
 そのドーブルはにっこりと笑うと、境内の石畳に黒い尻尾の先で黒い絵を描き始めた。
 まるで踊るように舞うようにドーブルは絵を描いた。
 ある時は軽やかに跳ねて、ある時は駆け抜けた。
 黒い尻尾の先の絵の具が石畳に跳ねて、飛び散った。
 あれよあれよという間に石畳には一匹の龍が現れた。

 ドーブルはその黒い龍を満足げに眺めると、自分の前脚を尻尾で染めて、完成、とでも言うように石畳に押し付ける。
 すると信じられない事が起こった。
 龍が途端に石畳から浮き上がって、実体を持ったのだ!

 そいつは咆哮を上げ、神社の境内をくるくると飛んだ。
 黒い龍ってかっこいいなあと僕は思った。

 長い身体の龍は舞い続ける。
 そのうちにその鱗の色が変化し始めた。
 最初は藍色、次第に色が明るくなって青になり、紫、赤、橙へと変わっていく。
 黄色までいくと金色に輝いて、次第に緑色を帯び、焦げ茶、そして最後にまた黒になった。
 黒に戻った龍は上空へ登っていき、そして見えなくなった。
 いつのまにかあのドーブルもいなくなっていた。

 三原色と混色、という話を図工の時間に習ったのはそれからしばらくしてからだ。
 絵の具の色は様々な色を塗り重ねる事でその色見を変えていく。色は重ね塗りのたびに暗くなっていき、最終的には黒になるという。

 黒い龍が空に昇った後も僕の描く絵は相変わらず黒かった。
 れど、もう色がなくて情けないという風には思わなくなった。

 

 だって黒は全部の色を持っているのだから。
 どんな色にだってなれるって僕は知っているのだから。

 

キュウコンの尾の伝説

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とある山村には尻尾が一本しかないキュウコン(イッコン様)が祀られている。戦国時代に落ち延びてきた武者たちを哀れに思ったキュウコンは自分の尻尾を様々なものに変えて住めるようにしてやった。一本は川になり、一本は道になった。三本は一面の稲穂を抱いた田となり、残りの三本が水を蓄える山脈になったという。

尻尾が変じるものには諸説があり、尻尾の一本が娘や僧などに変じ、娘は子を産み、僧は子供達に字を教えたなどともいう。村で育った子供たちには白い巻き毛の尻尾が生えていた、という話もあるとかないとか。

尻尾を分け与えたキュウコンの話は各地にあり、八尾となったキュウコン(ハッコン様)が祀られている例は何例も報告がある。尻尾の中から豊作を約束する黄金に輝く種籾が出てきたり、赤ん坊が出てきたりする事が多いようだ。いずれにしろ農工や繁栄の象徴であったことが伺える。

 

ネタメモ ◯月×日水温●℃

◯月×日水温●℃
ある日、島の海がピンクに染まった。ラブカスの群れ?いやあれはプルリルだ!沈む漁船、交通遮断、上がる水位、町に迫るピンク!人々は巨大ドククラゲを復活を決める。
#ふぁぼ来た数だけまったく作る予定のない同人誌のタイトルとあらすじを書いてフォロワーさん達を惑わす

たぶん 水温その他の関係でメノクラゲ類とのすみわけがなされてると妄想。プルリルブルンゲル駆除のキーマンはこいつらかも。

昔、大暴れした巨大ドククラゲの干物を額縁に飾ってある神社とかよくないですか。ドククラゲ大明神。

ホウエンの海にはいないはずのプルリルが大量発生する。ついに巨大ブルンゲルまで現れて、海のポケモンを吸収し、肥え太っていく。このままでは海が滅びてしまう!と神主が引っ張りだして来たのは巨大ドククラゲの干物。
「気は進まないが水をかけて復活させよう。化け物には化け物をぶつけんだよ!」

ネタメモ:水虎

シャワーズって私の中では結構怖いイメージなんですよ。人に覆いかぶさる事で溺死させたり、水に近いから体内に入り込んで操ったりできると思うんですね。溺死させた人間の体内に入り込んで操るシャワーズ。ゾンビィ!

あとヨワシのようにむれの姿っていうか合体ができるんじゃないかな。
「最近はイーブイも繁殖させたものが捨てられて川に浮かび、ゴースト水のシャワーズとなり、ヨワシのように合体して巨大な水のウインディとなり人間に復讐するのだ」

なので水郷、柳川を恐怖に陥れるシャワーズの話が描きたいんです。

柳川の名物煎餅屋で野良ポケモンにえさをやってるばあさんいわく。「ある時な、水路の下流のほうに十数匹の茶色いポケモンが浮かんでおったんじゃ…かわいそうにな…きっと昨今のブームで無計画に繁殖させて…シャワーズだったら生きられただろうにかわいそうになぁ」

シャワーズを飲んじゃった少年とかいたらいいかもしれませんね。うまいこと体内に同化してしまって、以来、水路にうごめくシャワーズたちを察知できる。
「来る…あいつらが集まってくる…ここにいるこいつ以外、あの時水路に浮かんだ全員が…何をする気だ……悪いことが起きる気がする」

「僕のせいだ。あの時、水の石なんか供えたりしたから……」
『あいつらはね、君の腹の中の残り一匹が目当てなのさ。君をとりこんで完全な存在になろうというわけだ。だから君には囮になってもらう。いいね?』

『煎餅屋さんのおばあさんは君が煎餅の万引き犯だって疑ってた』
「違う。川下りの終点であるあそこにはいつもシャワーズの気配がした。だから僕は心配で。あそこに通うポケモンもたくさんいるんだ」