017のネタ帳

ポケモン二次創作ネタとか。

エイパム、エテボースの民俗学

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 エイパムは尻尾がもう一本の手のように動くため、忙しい時にニャースの手も借りたいと同意義の言葉としてエイパムの手も借りたいという言葉がある。
 将棋や囲碁における不意打ち的一手をエイパムの尻尾にやられた、と表現することもある。まさかそんな角度から攻めてくるとは思わなかった、という賞賛の意味もあるが、一方で駒や石の位置を入れ替えてイカサマを働くことを言ったりもする。
 エイパムはで尻尾を使ってものを盗む、横取りをするとして、商人や漁民などは忌む向きもあった。漁師が海に行く途中にもしもエイパムを見たら引返すともいう。
 手のように動く尾はこんな昔話を生んでいる。昔、エイパムに握り飯を分けてやった男がいた。ある時、一晩で内職を片付けなければいけないという時、そのエイパムが現れ、自身の尻尾を引っこ抜き男の腰にくっつけ一晩貸し出してくれた。手が増えた男は無事に仕事を終えることができた。
 また、ある寺の仏像にはこんな言い伝えがある。ある仏師が野党に襲われ、右腕を失った。仏師が悲しみにくれていると、哀れに思ったエテボースは自らの尻尾を一本、分け与えた。そうやって右腕を得て彫られたのがこの仏像である、という。