017のネタ帳

ポケモン二次創作ネタとか。

ポケモン民俗学まとめ(バリコオルほか)

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バリコオル
 ガラルでは冬に音楽をもたらすポケモンとして知られている。冬は木から落ちる雪の音と吹雪以外は世界から音が消えてしまうけれど、凍った湖の上でバリコオルが躍ると、手拍子のような打楽器のような音が聞こえてくるのでそれとわかる。
 ガラルにおいて、労働後のダンスはサッカー同様人々の楽しみだったが、ある時打楽器が禁止されてしまった。しかし人々はバリコオルを思い出し、足を踏み鳴らし楽器の代わりとした。棒で地面をたたいて音を鳴らした。バリコオルが杖を使うのは人間から逆輸入したのだという話もある。

オドシシ
 立派な玉のついたツノは春になると落ちる。タラの芽を食べるとオドシシのツノが落ちる、とも言われる。ツノと玉は工芸品の材料ともなり、いい値段になる。ツノを拾いに山へ入る人もいる。が、地元の人のほうがタイミングや場所を知り尽くしているのでそう簡単にはいかない。
 稀に春にツノの落ちないオドシシがおり、そんなオドシシはツノが枝分かれして玉の数も増えるというが、不思議な空間を作る力が増し、人を寄せ付けず、見つけられないという。昔、山の中でいくつもの玉がついたツノを拾って財を得た話も伝わる。その財で建立されたという寺もある。

レジスチル
 色んな地方の地中からたまに見つかる。ホウエンは比較的見つかる地方として知られて、さる町の神社では動かないレジスチル御神体として安置されている。祈祷を受けるときに見ることができる。
レジスチルと同じ金属でできた剣を神器とするところもある。
レジスチルの身体を構成するのは、未知の金属であり、これこそがアトランティス伝説におけるオリハルコンであると言う人もいる。
また昔、レジスチルの亡骸を食べたボスゴドラがいて、硬いのに素早くて手がつけられなかったという伝説もある。

デンヂムシ
 バスや電車によく似ているので、男の子を中心に人気がある。幼稚園の送り迎えのバス、携帯充電器にもその衣装が取り入れられている。
 もともとはアローラのローカルなポケモンであり、あまり知られていなかったのだが、さる映画に出たことで知られるようになった。
 映画では、怪しげな博士の作ったタイムマシンで過去に飛んでしまった主人公が、現代にも戻るための電力源として、デンヂムシをたくさん捕まえてきて直列に並べ大きな電力を得るシーンがある。
それが大変ウケたので続編でも登場する他、クワガノン型タイムマシンが出てきたりする。

クヌギダマ
 昔はくさタイプのポケモンだと思われていて、タネボーなどと同じくくりに入れられていた。クヌギダマという名前はその時の名残である。
 死んで木の下に埋められた人やポケモンが木の実としてなったものがクヌギダマであるとも考えられた。首吊り死体の変じたものとも。
 クヌギダマが木の皮を身体にくっつけ殻を分厚くする理由だが、前世の貪欲さのせいだとも、進化の為の熱源だとも言われる。クヌギダマの住む山や林が火事になるとそこからはフォレトスがよく見つかる、という話もある。自らの殻を燃やして、土壌の砂から鉄を作り出しているのだと。

キノガッサ
 農作業中の雨や日差し除けとして作られていた笠は、一説には人がキノガッサの笠(帽子)を見て思いついたと言われている。祭礼の踊りの衣装として、笠に花をつけて装飾した花笠(はながさ)があり、それらを用いた祭りが全国的に見られる。
 ホウエン地方のある町では、祭礼の踊りにキノガッサをイメージした花笠を用いることで知られており、花笠の原型のひとつと見られている。キノガッサの笠の赤い部分はヒメリの実を刺して再現し、踊りの後に各家庭で庭やプランターに植えるなどする。
 祭りの終わりに踊り子が想い人にヒメリを渡して告白するなど、リア充な展開もあるそうだが、筆者には縁のないことだ。
 いいのか。その部分はキノガッサなら毒の塊だ。お腹壊しても知らんぞ。リア充爆発しろ、お腹をグルグル鳴らせ!

イベルタル
 ファイアローヒノヤコマは姿や色がイベルタルに似ているため、イベルタルの子、または眷属だと考える昔話がある。イベルタルが寿命を迎えるとき、数多の命を吸い上げるが、再び目覚めるとき、その命の一部はヤヤコマとして共に飛び立った、というものである。
 このように多くみられるポケモンと伝説のポケモンの間になんらかの姿の類似がある場合、関連性を見出す話は多く、たとえばケイオウオとカイオーガの例などがそれである。ケイコウオが長い年月を生きるとカイオーガになるなどと考えられたわけである。

イーブイ
 ある町ではイーブイのトレーナーが集められ、トレーナーが指示を出すと尻を向けたイーブイ達が一斉に尻尾を振り、見物客がもっと振れ!もっと振れ!と騒ぎ立てる尾振り神事が行われる。尻尾が勢いよく振られれるほど豊作になるという。近年はSNS上に動画がよく上がるように。

クロバット
 クロバットは四枚の羽のうち二枚を休めることで、長時間の飛行が可能となる。なので手を抜くことをクロバットの二枚飛行などと言ったりするが、人間を四枚の羽で飛ばせ続けると死にますので、四枚飛行はコミケの締め切り前くらいにしておくのがよかろうというものだ。

マッシブーン
 空想上の生物である鬼は、人にはない怪力や不思議な力を持ち、その正体は主に人型のポケモンであると考えられる。その中でも赤鬼はリザード、ブーバー、酒に酔ったゴーリキー等と見なされてきたが、ウルトラホールからやってきたこいつである可能性もある。
 タマムシ大学文学部のセキ教授はこのように指摘する。
「UBは空にあいたウルトラホールからやってきますので、赤鬼が空からやってきている場合で、身体が大きく、おのが筋肉を誇示する記述がある場合、マッシブーンである可能性が高いです。筋肉です。とにかく筋肉を誇示します」

テッカグヤ
 竹取物語との関連性が囁かれるポケモンだが、学者に言わせると偶然の一致だろうという冷ややかな意見が多い。しかし、土器や人形、電化製品を模す付喪神ポケモンの存在や、珍しいポケモン動画などが瞬く間に広がる昨今、物語は作られ続け、冷めることはないだろう。
モノ(製品)が先か、ポケモンの形態が先か? は歴史や民俗学、またポケモン学の興味深いテーマであるが、モノ以前にそのポケモンいなかったことを証明できないなど、悪魔の証明的になってしまい、結論が出しがたい。しかし、相互に作用していることには疑いがない。

収穫物に関する風習
 ホウエンのある地域では、初きゅうりは川に流して、ハスブレロに供えてからでないと食べないという。そのようにしないと子どもが川でおぼれるという。
 似たような風習がオレンであり、オレンの初物をジグザグマに供える。そうすると良い縁や豊作を拾ってきてくれるという。