017のネタ帳

ポケモン二次創作ネタとかが多いです。

ポケモン小説

海首の話

今でこそかわいいポケモンとして広く認知されている種族であっても、生物学などの学問が体系化されていない、生態などが研究されていなかった時期においては不気味な存在として扱われていた時があった。そんなポケモンの一種がホウエン地方の一部などに生息…

ウインディの民俗学

残月の光をたよりに林中の草地を通って行った時、果して一匹の大唐犬(おおからいぬ)が叢の中から躍り出た。大唐犬は、あわやエンサンに躍りかかるかと見えたが、忽たちまち身を飜ひるがえして、元の叢に隠れた。叢の中から人間の声で「あぶないところだっ…

ゾロアークの民俗学

ゾロアークは歌舞伎に多大な影響を与えたポケモンである。初代團十郎は師匠を失った失意の中、ゾロアークの幻影舞台を見て奮起、その顔の模様を模し、隈取りをした初めての役者だったと云われる。そんなゾロアークは歌舞伎役者の間では神聖視され、悪狐のよ…

黒絵筆のドーブルの話

図工の時間が嫌いだった。 家は貧乏だから僕は絵の具を持っていない。 物のない時代、兄弟の一番上だった僕には兄弟からのお下がりなんてものもなくて、絵を並んで描くような友達もいなかった。 だから写生する絵はいつも鉛筆の黒一色だった。 先生はそれで…

キュウコンの尾の伝説

とある山村には尻尾が一本しかないキュウコン(イッコン様)が祀られている。戦国時代に落ち延びてきた武者たちを哀れに思ったキュウコンは自分の尻尾を様々なものに変えて住めるようにしてやった。一本は川になり、一本は道になった。三本は一面の稲穂を抱…

とあるぬいぐるみ店の話

私の地元、ホウエンのとある町のアーケードには地下街がある。学校帰りに時々寄っているのだが、最近そこに気になるお店が出来た。ぬいぐるみの店である。 ガラス越しに中を覗くとたくさんのジュペッタが並んでいる。大小様々で汚しの具合はも色々。ツギハギ…

祖父の友人の話

これは僕の祖父が話してくれた事だ。 昔この島には学校に行ってない子がいた。彼とは船着場や海岸で会った。親はおらず、シャワーズの乳で育ち、魚をとって、時にブースターに焼いて貰って命を繋いでいた。空が赤くなりだすとその姿が変容していき、日が落ち…

夏の終わりに

夏が来ると思い出す。 終わりに咲いた太陽の花。 日差しがこんがり石段を焼いて、蝉の合唱が蒸し暑さに溶けていく。そんな昼下がり、私達はアイスキャンディをかじっていた。境内から見た鳥居が切り取ったのは、空にむくむくと育った入道雲。 売られたバトル…